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ブラジル貿易・輸出の最新情報(2022年版)
ブラジルは南米大陸で最大の面積を有し、世界第7位(約2億1,500万人)の人口を抱える民族国家です。また、BRICsと呼ばれる著しい経済成長の発展が見込まれる新興国の代表国の一つです。
ブラジル経済省は、2021年(通年)の貿易収支(国際収支ベース)を2022年1月に発表しました。その発表によると、ブラジルは2021年の輸出が前年比34.2%増の2,808億1,500万ドル、輸入が38.2%増の2,194億800万ドルで、貿易収支は614億700万ドルの黒字となりました。統計を取り始めた1989年以降で、これは過去最高の黒字幅でした。新型コロナ感染拡大による影響から脱却する兆しを見せているといえます。
ブラジルの主な貿易品目
それでは、ブラジルの具体的な貿易状況について見ていきましょう。ブラジルと言えば、皆様は何を思い浮かべますか。2021年のブラジル経産省を参考に、輸出入別に紹介していきます。
輸出
ブラジルの主要輸出品目は、鉄鋼石、大豆、原油、糖類などとなっています。鉄鉱石や原油が主な品目としてあることから分かるように、ブラジルは資源大国でもあります。また、ブラジルは2019年度の大豆の生産量が全国1位であり、ブラジルの代表的な輸出品の一つと言えます。
輸入
ブラジルの主要輸入品目は、石油製品、自動車部分品、医療関連(ワクチン等)、石油ガス等などとなっています。特に、自動車部分品などの中間財が大幅に拡大しました。
これらの原因として、新型コロナ感染拡大防止対策として行っていた経済活動への制限措置の解除によって経済活動が再開し、乗用車や商用車の需要が増加し、それに伴って生産量が増加したことが考えられます。
ブラジルの主な貿易相手国
これまでブラジルの主な貿易品目に関して見てきましたが、ブラジルの貿易相手国はどのような国があるのでしょうか。こちらも同じく、輸出入別に見ていきましょう。
輸出
ブラジルの主な輸出相手国は、中国、アメリカ、アルゼンチン、オランダ、チリ、シンガポール、日本などが挙げられます。全体のシェアのうち、中国が全体の約3割を、一方日本はわずか約0.2割です。
輸入
ブラジルの主な輸入相手国は、中国、アメリカ、アルゼンチン、ドイツ、インド、ロシアなどが挙げられます。全体のシェアのうち、中国は約2割を占めていますが、日本は上位7カ国には入らず、シェアも輸出と同じく約0.2割です。
日本ブラジル貿易について
日本とブラジル間の貿易はどのような現状なのでしょうか。
2022年10月に、第23回日本ブラジル経済合同委員会が開催されました。この会合では、改めて両国間での貿易関係性の強化や環境分野などの取り組みに関して話し合われました。
何度も開催されている会合であること、地理的には遠いながらも古くからブラジルとは交流があることから、日本にとっても重要な国の一つと言えるでしょう。
では、具体的な貿易額や貿易品目を見ていきましょう。
日本ブラジル貿易額
日本とブラジルの2021年度の貿易額は以下の通りです。日本の輸出額は約4兆5,968億でした。一方、対ブラジルの輸入額は約10兆8496億円でした。
主な貿易品目
日本の対ブラジル輸出品として挙げられるのは、自動車の部品及び付属品、核酸及びその塩、往復動機関及びロータリーエンジンまたはディーゼルエンジン等の部品、自動調整機器、ピストン式火花点火内燃機関(往復動機関及びロータリーエンジンに限る)などです。
日本の対ブラジル輸入品として挙げられるのは、鉄鋼、肉および食用のくず肉で家きんのもの、トウモロコシ、エチルアルコール及び変成アルコール、コーヒーなどです。
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