コートジボワール貿易・輸出の基礎知識(概況や基礎統計)

目次

    アフリカ西部の国コートジボワール

    コートジボワールは、アフリカの西に位置する国です。首都はヤムスクロにありますが、ほとんどの首都機能は旧首都のアビジャンにあります。日本ではあまり聞き馴染みのない国ですが、今回は基礎データとともに貿易的な側面からコートジボワールについてお伝えします。

    コートジボワールの基礎情報

    基礎データは以下の通りです。

    ・正式名称:コートジボワール共和国 Republic of Cote d’Ivoire

    ・人口:2638万人(2020)

    ・面積:322,436平方キロメートル(日本の約0.9倍)

    ・首都:ヤムスクロ、実質的首都機能はアビジャン

    ・言語:フランス語

    ・民族:60以上の民族から構成され、アカン系、クル系、ボルタ系、マンデ系

    ・宗教:キリスト教、イスラム教

    ・主要産業:農業(コーヒー、ココア等)、石油・天然ガス

    農業大国であるコートジボワールですが、カカオ豆やカシューナッツでは世界最大の生産量を誇り、食品加工や電力・エネルギーなどのさまざまな産業が発達していて「西アフリカの優等生」とも呼ばれています。

    日本との貿易状況

    日本との貿易では、自動車などの機械類の輸入が成長しています。

    日本の輸出額:53.16億円

    日本の主要輸出品目:自動車、織物用繊維、ゴムタイヤ及びチューブ等

    日本の輸入額:11.37億円

    日本の主要輸入品目:ココア、カカオ豆、非鉄卑金属等

    政情悪化以前に実施した文化無償による視聴覚機材等の供与、現地における柔道大会の開催等を通して、日本は国家開発の模範として、日本文化に対する関心は極めて高いです。

    コートジボワールへの商品の輸出手続き

    コートジボワールでは、ダイヤモンドなどの鉱石類や、コーヒー、カカオ豆などの農作物には輸出規制がかけられています。また、象牙や原木はなどは輸出禁止品目に設定されています。あわせて輸出入許可のポイントをまとめました。

    ・輸出禁止品目

    象牙、原木

     

    ・輸出規制品目

    鉱石、ダイヤモンド関連

    コーヒー、カカオ豆、綿、カシューナッツ

     

    ・輸出入許可申請

    貿易総局に輸入ライセンスまたは輸入申告書(FDI)の申請を行う。

     

    ・必要書類

    日本からのコートジボワール向け輸出貨物に必要な船積書類は次のとおりです。

    1. インボイス
    2. 船荷証券
    3. 保険証券
    4. パッキングリスト
    5. 原産地証明書
    6. 一部品目について規格品証明書・検査証明書
    7. カーゴトラッキングノート(BSC、注)
    8. 適合証明書(CoC)
    9. その他

    2013年7月1日から貿易ワンストップシステムの運用を開始しました。この検査の対象となるのは、原則、FOB価格で100万CFAフラン(約19万円、1CFAフラン=約0.19円)を超える貨物。金、美術品、植物、果実、中古車などです。手続きに必要な書類は、最終送り状、パッキングリスト、船荷証券または航空運送状(AWB)、適合証明書(CoC、2018年7月16日より)、保険証券、その他(原産地証明書、分析証明、食品衛生証明など)となっています。

    これらの船積書類を輸入者がワンストップセンターに提出すると、海上貨物は5日、航空貨物は2日以内にHSコードおよび輸入申告価格が確定し、最終報告書(RFCV)が輸入者または通関業者、および税関端末(SYDAM WORLD/自動通関システム)に送付されます。

    税関で必要と判断された場合には、貨物検査が実施され、その後、関税およびその他の税を輸入者が納付し、輸入許可書が交付されます。

    コートジボワールの貿易・輸出基本まとめ

    カカオ豆や金を中心に輸入額を大幅に伸ばしているコートジボワール。また、中国を中心に機械類の輸入にも力を入れています。日本も負けていられません。このように貿易の成長が著しいコートジボワールに今後も注目です。当サイトではその他の国についてもご紹介していますので是非ご覧下さい。

    伊藤忠商事出身の貿易のエキスパートが設立したデジタル商社STANDAGEの編集部です。貿易を始める・持続させる上で役立つ知識をお伝えします。

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