ナイジェリア貿易・輸出の基礎知識(概況や基礎統計)

目次

    アフリカ最大の経済国ナイジェリアとはどんな国?

     ナイジェリアは、アフリカ西岸に位置する国で巨大産油国です。主要民族であるハウサ、ヨルバ、イボ族を含め国内に250以上民族が存在しています。人口・名目GDP共にアフリカ第一位を誇る経済大国で、その経済力から「アフリカの巨人」とも言われています。

    基礎データ

    ・正式名称:ナイジェリア連邦共和国 Federal Republic of Nigeria
    ・人口:2億1,674万人(2022年)
    ・面積:923,768㎢ 
    ・首都:アブジャ(1991年12月ラゴスから遷都)
    ・経済都市:ラゴス(ナイジェリア南西に位置、アフリカ最大級)
    ・言語:英語(公用語)、各民族語(ハウサ語,ヨルバ語,イボ語等)
    ・民族:ハウサ、ヨルバ、イボ、その他250民族
    ・宗教:キリスト教(南東部)、イスラム教(北部)、伝統宗教(全土)
    ・主要産業:農業,原油,天然ガス通信等
    ・名目GDP総額:2022年 5105.88億ドル 世界31位、アフリカ1位
    ・1人当たり名目GDP:2022年 2,356ドル 世界146位、アフリカ24位

     アフリカでは昨今の劇的な人口増加は珍しいことではありませんが、中でもナイジェリアはアフリカで最も人口が多く、1日に約1万人増加していると言われています。

    日本との貿易状況

     それぞれの地域をつなぐ飛行機は約1日をかけて移動する程離れた二国ですが、日本とナイジェリア間の貿易は盛んで、輸出入量と品目は以下の通りになっています。

    ・日本の輸出額:2.87 億ドル (2021年 出所:財務省「貿易統計」)
    ・輸出品:乗用車、鉄鋼、人造繊維、魚介類

    ・日本の輸入額:7.59 億ドル (2021年 出所:財務省「貿易統計」)
    ・輸入品:液化天然ガス、ごま、アルミニウム・合金

    ・日本の主要輸出品目:輸送用機器(26.2%)、一般機械(16.0%)、原料別製品(14.3%)
    (出所:外務省「海外進出日系企業拠点数調査(2020年調査結果)」)

    ・日本の主要輸入品目:液化天然ガス(69.1%)、非鉄金属(18.1%)、原料品(12.6%)
    (出所:外務省「海外進出日系企業拠点数調査(2020年調査結果)」)

     また現地で活動する日本人は比較的少なく、進出日系企業拠点数は47、在留邦人は148人(2021年10月1日現在)となっています。

    ナイジェリアへの商品の輸出手続き

     ナイジェリアに商品を輸出入したいと思った場合、複雑な手続きが必要となります。規制証明や許可証などの書類も、準備しなければなりません。

     ナイジェリアでは、ほぼすべての商品について様々な規格をクリアする必要があり、その中でも食品、医薬品、医療器具、化粧品、化学薬品、などを認証するのが、NAFDAC(National Agency for Food and Drug Administration and Control)、食品医薬品管理局です。国内製造であっても輸入品であっても、NAFDACへの登録が必須になります。NAFDAC認証取得の手順は以下の通りです。

    (1)申請書、必要書類をNAFDACに提出する。
    (2)製品サンプルを送り、サンプル検査を受ける。
    (3)製造または輸入現場の実地検査を受ける。
    (4)改めてサンプルの成分分析。
    (5)最終審査。
    (6)承認会議を経て、NAFDAC承認番号を取得。

    ナイジェリア貿易・輸出の基礎まとめ

     今回は「アフリカの巨人」ナイジェリアの貿易・輸出の概況や基礎統計についてご紹介しました。距離にして約13,000km離れた国ではありますが、輸出入先・投資先として大きな可能性を秘めていることは間違いありません。当サイトではその他の国についてもご紹介していますので是非ご覧下さい。

    伊藤忠商事出身の貿易のエキスパートが設立したデジタル商社STANDAGEの編集部です。貿易を始める・持続させる上で役立つ知識をお伝えします。

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